みなさんこんにちは!ゆうちゃきです。
今回はグローバル送金の革命児と呼ばれる【リップル(XRP)】について、暗号資産初心者の方にも分かりやすく解説します。
専門用語はなるべく避けて、リップルの基本から仕組み、歴史まで順を追って説明していきますね。
この記事でリップルの可能性を知って、あなたの資産に取り入れてください。
リップルとは何か?

リップル(XRP)は2012年に公開された暗号資産(仮想通貨)で、最も大きな特徴は、国際送金を素早く、安く実現することを目的として設計されています。
今までの国際送金では
- 処理に数日かかる【銀行の1~6営業日が一般的なので1週間ほど】
- 高い送金手数料がかかる【銀行窓口で7,500円、オンラインで4,500円ほど】
- 中間銀行をいくつも経由する【さらに手数料が3,000円くらいかかる】
このように、お金を送金するために多くの時間と高い手数料を払う必要がありました。
これに対してリップルは
- たった数秒で処理が完了【銀行の営業日など関係なし、24時間いつでもOK】
- 手数料が非常に安い【約0.0004ドル、日本円でも1円未満の安さ】
- 直接送金できる【中間銀行など不要で、1対1の個人でやりとりができる】
このような特徴から、多くの銀行や金融機関がリップルのシステムに注目し、提携が進んでいます。
リップルの3つの大きな特徴

ここからはリップル(XRP)の核心となる3つの特徴を徹底解説します。
市場には数多くの情報が溢れていますが、あなたが本当に理解すべきリップルの真価を、むずかしい専門用語を少なくして明快にお伝えします。
この3つだけ押さえれば、なぜリップルが従来の金融システムに革命をもたらす可能性を秘めているのか、一目瞭然になります。
1. 独自の分散型管理システム
リップルは一般的な暗号資産とは少し違う仕組みを使っています。
ビットコインなどが使用する【ブロックチェーン】ではなく、【XRPレジャー】という独自の台帳システムを採用しています。
XRPレジャーは、リップル社が開発した、お金やデータをやり取りするための特別なシステムで、普通の銀行のような中央機関がなくても、安全にお金を送ったり受け取ったりできるように作られています。
XRPレジャーの主な特徴は:
- 速さ: 取引が非常に速く、数秒で完了します。通常の銀行送金が何日もかかることと比べると、とても速いのが特徴です。
- 低コスト: 送金手数料がとても安く、ほとんど無視できるほどの金額です。
- 環境に優しい: 他の仮想通貨に比べて、電力消費が少なく設計されています。
- 安全性: 参加者全員がネットワークを監視するような仕組みになっているため、詐欺や不正を防ぐことができます。
- 独自通貨XRP: このシステム内で使われる通貨がXRPです。国際送金の橋渡し役として使われることもあります。
簡単に言うと、XRPレジャーは【みんなで記録を確認し合う共有の帳簿】のようなものです。
銀行のような中間業者がいなくても、直接お互いにお金を送ることができる仕組みになっています。
最近では、スマートコントラクト(自動的に実行される約束事)の機能も強化され、さまざまなアプリケーションの開発が可能になってきました。
また、国際送金だけでなく日常的な決済にも使えるように用途が広がってきています。
2. 発行枚数は既に確定
リップルのもう一つの大きな特徴は、コインの総発行枚数が決まっていること。
- 総発行枚数:約1,000億枚(すでに全て発行済み)
- ビットコインの発行上限:約2,100万枚
この点もビットコインなどと大きく異なります。
ビットコインは【マイニング】という作業を通じて少しずつ新しいコインが生み出されますが、リップルは最初から全て存在しています。
現在は、発行された1,000億枚のうち、かなりの部分をRipple社と創業者が保有していて、全てが市場に出回っているわけではありません。
また、リップルはシステム内で使用されるたびに少量が消滅する仕組みがあって、つまりは時間とともに総数が減っていくので、希少性が増していくという特徴があります。
3. 送金システム「リップル・トランザクション・プロトコル」
リップルは単なる暗号資産ではなく、国際送金の仕組み自体を変えようとしているところが大きな特徴です。
この仕組みを【リップル・トランザクション・プロトコル(RTXP)】と呼びます。
このシステムは
- 異なる通貨同士をつなぐ【ブリッジ通貨】としての役割
- 【インターレジャー・プロトコル(ILP)】という技術で様々な決済システムをつなぐ
- 国際送金にかかる時間と手数料を大幅に削減
例えば、日本円からアメリカドルへの送金では、通常のSWIFTシステム(銀行間の国際送金の仕組み)を使うと、時間もコストもかかります。しかしリップルを経由すれば、数秒で送金が完了し、手数料も大幅に抑えられるのです。
リップルの仕組み:どうやって動いているの?

ここからはリップルの仕組みの解説です。
一つ質問なのですが、あなたが銀行間送金を行うとき、その裏側では何が起きているか考えたことはありますか?
リップルは、何日もかかっていた国際送金を数秒で完了させる革新的な技術として注目を集めています。
ビットコインのような仮想通貨として知られることもありますが、実はその本質は全く異なるシステムになっていて、このグローバル決済ネットワークの舞台裏でリップルがどのように金融の未来を変えようとしているのかを解説していきます。
「合意形成(コンセンサス)」による取引確認
リップルは【Proof of Consensus(PoC)】プルーフオブコンセンサスという確認方法を使っています。
簡単に言うと
- 複数の独立した【確認者(バリデーター)】が取引データをチェック
- 80%以上の確認者が【正しい】と判断したら取引成立
- この仕組みのおかげで、電力を大量に使う【マイニング】が不要
ビットコインなどの暗号資産は、取引を確認するために【採掘(マイニング)】という競争をして、大量の電力を消費します。
しかしリップルはこの競争が不要なので、環境にやさしく、処理も速いのです。
IOU取引:「借り」の仕組み
リップルのもう一つの特徴的な仕組みは【IOU取引】です。
IOUとは【I Owe You(あなたに借りがある)】の略で、簡単に言えば【借用書】のようなものです。
例えば国際送金の場合
- 直接お金を送るのではなく、まず【借り】の記録を作る
- この【借り】が高速で処理される
- 後で実際のお金のやり取りが行われる
この仕組みによって、実際の通貨の移動を待たずに、送金情報だけをすぐに処理できるようになります。
そのため、リップルの送金は非常に速くて安いのです。
リップルの歴史:どのように発展してきたか

ここらかはリップルがどのように発展してきたのかを一目でわかっていただけるように、歴史をまとめました。
2012年、金融業界に静かな革命が始まりました。Ripple(リップル)の誕生です。
しかし実は、その構想はそれよりもずっと前から芽生えていて、ビットコインが世界中の注目を集める以前から、【インターネットのようにお金を自由に流通させる】というビジョンを持った先駆者たちがいたのです。
今日のグローバル送金システムの課題を解決しようと始まったリップルの旅は、幾多の変革と挑戦を経て現在に至ります。
伝統的な金融機関との協力関係を築きながらも、時には規制当局との緊張関係に直面しながら発展してきたリップルの歴史を紐解いていきましょう。
リップルのルーツ:アイデアの誕生
リップルの歴史は実は2004年にさかのぼります。
カナダのプログラマーであるライアン・フュガーが、地域社会での信用ベースの決済システム「RipplePay」を考案したのが始まりでした。
このシステムは、友人や知人同士の信頼関係を基盤とした新しい送金の形を提案していました。
OpenCoinからRipple Labsへ
2012年、このアイデアに着目したジェド・マケーレブとクリス・ラーセンが「OpenCoin」という会社を設立。
その後「Ripple Labs」と改名し、現在のリップル社の基盤となりました。
彼らはフュガーの考えを発展させ、銀行間の国際送金に革命をもたらす可能性を見出したのです。
金融機関との提携拡大
2014年以降、リップルは戦略を明確化し、個人向けではなく金融機関向けのソリューションとして自らを位置づけました。
世界中の銀行やマネーサービス企業との提携を次々と発表し、その実用性を証明していきました。
XRPの成長と規制との戦い
リップル社が発行するデジタル資産XRPは、2017年の仮想通貨ブームで大きく価値を上げました。
しかし2020年末、米国証券取引委員会(SEC)との法的争いが始まり、XRPが「未登録証券」であるとの訴えに直面。
この裁判はリップルの未来だけでなく、暗号資産業界全体にとって重要な分岐点となりました。
現在のリップル:グローバルに広がるエコシステム
数々の困難を乗り越え、リップルのテクノロジーは今や世界中の金融機関で活用されています。
中央銀行デジタル通貨(CBDC)への取り組みや、クロスボーダー決済の改革など、その活動領域は当初の構想をはるかに超えて拡大しています。
一人のプログラマーのアイデアから始まり、世界の金融システムを変革しようとするまでに成長したリップルの歴史は、技術革新と粘り強さの物語です。
リップルの現在と未来

リップルは今、世界中の銀行や金融機関との提携を広げています。
日本でも三井住友信託銀行や三菱UFJファイナンシャルグループなどの大手銀行が提携しているほか、アメリカンエキスプレスなどの国際的な金融機関もリップルのシステムに注目しています。
リップルの目指す未来は、国際送金のコストを大幅に下げ、送金時間を短縮することで、世界中のお金の流れをスムーズにすること。
特に現在の国際送金システムでは高コストなため利用しづらい発展途上国などでも、簡単に国際送金ができる世界を目指しています。
まとめ:リップルの魅力

リップル(XRP)の魅力をまとめると:
- 速さ:取引が数秒で完了する
- 低コスト:送金手数料が非常に安い
- 実用性:実際の銀行システムとの連携が進んでいる
- 環境への配慮:大量の電力を必要としない仕組み
- 将来性:国際送金のインフラを変える可能性を秘めている
リップルは単なる投資対象というだけでなく、実際の金融システムを変革する技術として注目されています。
暗号資産の世界では珍しく、実用的なユースケースに特化した存在として、今後も発展が期待される暗号資産です。
暗号資産の世界は日々進化していますが、リップルの基本的な考え方である【国際送金を速く、安く、効率的に】という目標は変わらず、その実現に向けて着実に歩みを進めています。