【DeFiとは？】話題の分散型金融の仕組み・メリット・デメリットを徹底解説！

みなさんこんにちは【ゆうちゃき】です。
みなさんからの質問の中に「DeFi(分散型金融)について知りたいけれど、始め方がわからない」という内容が多いので、記事にまとめました。
結果から伝えると、DeFiとは、ブロックチェーン技術を利用した革新的な金融サービスで、従来の金融システム(CeFi)とは、多くの点で異なるという事です。
…まだよく分からないですよね。
以下から詳しく説明していきます。

DeFiとはブロックチェーンで提供される金融サービス

DeFiはブロックチェーン技術を活用し、金融機関や仲介者なしで金融サービスを提供するシステムです。
「Decentralized Finance」の略です。
従来の金融サービスと比較して、より迅速かつ透明性の高い取引ができます。

DeFiは全世界の人々が低コストでアクセスできるため、金融サービスの利用拡大が期待されています。
DeFiの特性により、以下の多様なサービスが提供可能です。

DeFiの歴史

DeFiの歴史は、2008年にサトシ・ナカモトによる、ブロックチェーン技術の紹介から始まります。
ブロックチェーン技術の導入は金融サービスの新たな可能性を示唆し、2015年にはさらに進化を遂げました。
そして、イーサリアムの登場とともに、スマートコントラクト(※1)機能が導入されています。

2020年には、DeFiのトータルバリューロックド(TVL)が急速に増加し「DeFi夏」として広く知られました。
2020年頃には多くの新しいプロトコルが生まれ、ERC-20規格の普及によってプロトコル間の相互運用性が向上します。
DeFiは、ブロックチェーン技術の進化とともに成長を遂げました。

現在も新しいプロジェクトが次々と登場し、セキュリティやガバナンスについて活発な議論が行われています。
セキュリティ対策と技術の向上により、DeFiは伝統的な金融システムに代わる、強力な代替手段として期待されています。

※1 スマートコントラクトとは、ブロックチェーン上で契約内容や実行条件を事前に決めて、自動で実行する仕組みです。
※2 トランザクションとは「取引」や「送金」のことです。

DeFiと従来の金融(CeFi)の違い

DeFiと従来の金融(CeFi＝中央集権的金融)は、大きな違いがあります。
DeFiと従来の金融(CeFi)の違いは、以下のとおりです。

DeFiはブロックチェーン技術を活用しており、中央集権的な管理者や仲介者を必要としません。
管理者や仲介者が不要な点は、中央集権型のCeFiが銀行のように取引の承認や管理をする必要があるのとは対照的です。
DeFiでは、すべての取引記録がブロックチェーンに記録されて公開されるため、高い透明性が保たれます。

DeFiと従来の金融(CeFi)の違いについての理解は、金融サービス選択時の重要な要素です。

DeFiの機能と仕組み

DeFiはブロックチェーン技術を活用し、従来の金融システムと異なる新しい形の金融サービスを提供します。
DeFiの機能と仕組みについて、詳しく解説します。

ブロックチェーンとスマートコントラクト

ブロックチェーンは、デジタル情報を分散して保存する技術です。
特定の取引の記録を一連のブロックにして、連なる形で保持します。
ブロックチェーン技術により、一度追加されたデータの改ざんが難しくなりました。
そして、スマートコントラクトは、ブロックチェーン技術に加えて、事前に設定された条件が満たされたときに、自動的に契約内容が実行される仕組みです。
この自動的に契約内容が実行される仕組みにより、中央管理者や仲介者が不在でも、透明かつ安全に取引を行えます。

ブロックチェーンとスマートコントラクトの活用は、さらなる広がりが予想されます。
» ブロックチェーンの仕組みや特徴、可能性を解説

分散型取引所(DEX)

分散型取引所(DEX)は、ユーザー同士が直接暗号通貨を交換できるプラットフォームで、注目したい特徴が、従来の金融機関や仲介者を必要としない取引を可能にすることです。
DEXはスマートコントラクト技術を利用して、取引の実行と清算を自動化し、プライバシーを保ちながら、利用者は資金のコントロールが可能です。

※ 流動性プールとは、分散型取引所(DEX)で利用され、2つ以上の仮想通貨ペアを預けて、取引をスムーズにする仕組みです。

レンディングプラットフォーム

レンディングプラットフォームは、DeFiの中でも注目されるサービスです。
レンディングプラットフォームを通じて、利用者は個人間で直接、資金の貸し借りが行えます。
すべての取引はスマートコントラクトによって自動化され、中央機関を介さずに行われるため、透明性と効率が保たれます。

利用者は自分の持っている暗号資産をプラットフォームに預けると、受動的な収入を得ることが可能です。
レンディングプラットフォームによる金銭のやり取りの仕組みは、以下のとおりです。

貸し手

預けた資金に対して利息を受け取ります。

借り手

利用した資金に対して貸し手に利息を支払います。

レンディングプラットフォームは、利用者に対して有益な金融活動をサポートしてきました。
取引のしやすさにより多様な金融商品へのアクセスが可能になります。

ステーブルコイン

ステーブルコインは、価値が一定の資産に連動しているため、価格が安定しています。
価格の安定により、日常の取引やデジタル決済で使いやすい仮想通貨です。
通常の仮想通貨と異なり、大きな価格変動が少ないため、安心して利用できるのが大きな特徴で、代表的なステーブルコインとして、以下の種類があります。

ステーブルコインは、それぞれ異なる運営方法が採用されています。
デジタル資産市場で広く利用されているのも特徴なので、DeFiプラットフォームでの取引や貸し出し、利息獲得の基盤として重要な役割を果たしています。
ステーブルコインの安定性は、背後にある資産の管理状況に左右されやすいです。

イールドファーミングとステーキング

イールドファーミングとステーキングの違いは、以下のとおりです。

イールドファーミング

利用者が自分の持っている仮想通貨を貸し出すと収益を得られます。
イールドファーミングに参加すると、利用者は追加のトークンや金利でリターンを受け取れます。

ステーキング

利用者が、預けたネットワークのセキュリティや運営に貢献する行為です。
自分の保有する仮想通貨を、特定のブロックチェーンネットワークに預けます。貢献の対価として報酬が得られます。

仮想通貨による収益活動は、Proof of Stake(PoS)プロトコル採用のブロックチェーンでは一般的です。
イールドファーミングとステーキングは、DeFiにおいて重要な収益発生手段になっていいて、それぞれがデジタルアセットの流動性を高め、市場を活性化する役割を果たしています。

仮想通貨による収益活動にはリスクも伴うため、参加する際には慎重に判断しましょう。

DeFiのメリット

DeFiは、アクセシビリティや効率性、透明性によって注目を集めています。
伝統的な金融システムの利用が困難な人々にとって、DeFiは大きな可能性を開くものです。
DeFiのメリットについて、詳しく解説します。

金融アクセスの民主化

金融アクセスの民主化は、DeFiによって大きく進展しています。
伝統的な金融システムではアクセスできなかった多くの人々には、画期的なサービスになっていて、インターネットさえあれば、どこにいても金融サービスが利用可能になりました。
金融の機会均等が促進され、社会全体の経済発展に寄与しています。

金融サービスへの参入障壁が低くなり、より多くの人々が金融市場に参加できます。
従来の金融機関が対応しきれなかった地域や人々にも、金融サービスの提供が可能です。
DeFiは、金融サービスの普及とともに、多くの人が幅広く利用できるようにする重要な役割を担っています。

取引の透明性とセキュリティの向上

取引の透明性とセキュリティは、ブロックチェーン技術を使用するDeFiの大きな利点です。
ブロックチェーン技術によって、すべての取引履歴が公開されます。
ブロックチェーンに記録されるため、いつでも取引の詳細を確認でき、透明性が高まります。

ユーザー間の信頼を深め、より安全な金融取引データの提供が可能です。

低コストでの取引

DeFiの取引は中央機関が介在しないため、従来の金融システムと比べて、取引コストの削減が魅力です。
DeFiプラットフォームでは、取引や金融サービスの手数料が低く設定されており、低コストでサービスを利用できます。
自動化されたスマートコントラクトによる運用が一般的です。

人件費削減により、管理コストや運用コストも大幅に削減されます。
トランザクションはブロックチェーン上で直接行われるため、仲介者が不要となり、余分な手数料も発生しません。

低コストでの取引は、DeFiの持つ大きなメリットです。
金融サービスからの転換が推奨される要因となっています。

DeFiのデメリット

DeFiには革新的な技術の反面、デメリットが存在します。
DeFiのデメリットは、以下のとおりです。

スマートコントラクトの脆弱性

スマートコントラクトの脆弱性は、多くの場合プログラムのバグや設計ミスに起因します。
コントラクトは契約の条件をプログラム言語で記述し、自動的に実行される仕組みです。
自動的に実行されるため、小さなエラーが大きな問題を引き起こす可能性を秘めています。

一度発見された脆弱性に対して、修正対応が難しい特徴があります。
セキュリティ監査は一般的に行われますが、すべての問題が見つかるわけではありません。
新たな脆弱性が後から発見されるケースもあり、リスクを理解し、対策を講じることが重要です。

※ デプロイ(deploy)とは「常駐する」「配置する」の英語です。IT分野でシステムを稼働させて、利用できる状態を指します。

高い変動性と流動性のリスク

DeFi市場では価格の変動が大きく、投資家にとってリスクです。
価格の変動性は、市場の不確実性が高いために発生し、予期せぬタイミングで価格が大きく上下します。
特定の情報の影響で、急激な価格の上昇や下降が起こり、投資家にとって大きな損失をともなうのもリスクです。

流動性のリスクにより、レンディングやイールドファーミングのDeFiサービスでも、不利益が生じる可能性があります。
リスクを理解した慎重な対応が、DeFi市場での活動を成功させるために重要です。

法規制の不確実性

法規制の不確実性は、DeFi市場に大きな影響を与えます。
国や地域によって異なる法律や規制が存在するため、ビジネスの運営が不安定になりがちです。
法規制の不確実性として、以下の事例が考えられます。

DeFiプロジェクトが急速に進展しているにもかかわらず、適用されるべき法規制の整備が追いついていない状況が見られます。
新しい技術やプラットフォームが登場するたびに、規制の適用範囲が不明確になりやすく、この要因として規制当局自身がDeFi独自のリスクを完全に理解しておらず、適切な規制策定を難しくしています。

DeFiを始める手順

DeFiへの参入手順は簡単で、わかりやすいです。初心者でもスムーズに始められるように、基本的な流れを説明します。

仮想通貨ウォレットをセットアップする

仮想通貨ウォレットのセットアップは、DeFiプラットフォームを利用する際に、最初に行う大事なステップです。
ウォレットは仮想通貨を安全に保管し、取引時に使用するために必要ですので、自分のニーズに合ったウォレットの種類を選択しましょう。

仮想通貨ウォレットには、ハードウェアウォレットやソフトウェアウォレット、モバイルウォレットがあります。
各ウォレットには特長と利点があるので、使用するデバイスやセキュリティの要求に応じて、適切なウォレットを選びましょう。

シードフレーズは重要で、復元用キーワードとなり、トラブル時でもウォレットの復元が可能です。
シードフレーズは誰にも教えることなく厳重に保管してください。
さらにウォレットのセキュリティを強化するためには、二要素認証(2FA)の設定が推奨されます。
定期的にウォレットのバックアップを取ることも重要です。

適切な手順で登録を進めれば、仮想通貨の安全性が大幅に向上します。
ウォレットの設定が完了したら、仮想通貨をウォレットに入金し、DeFiプラットフォームとの連携も検討しましょう。
ウォレットのアドレスを確認し、必要に応じて他のアプリケーションやサービスとの連携も可能です。

他のアプリケーションやサービスとの連携により、DeFiのさまざまな機能を存分に活用しましょう。
» 仮想通貨の口座開設の基本と選び方

DeFiプラットフォームへ接続する

DeFiプラットフォームへの接続は簡単ですが、安全な手順で行ってください。
事前に選択したウォレットの設定とセキュリティ設定の完了を確認して、利用したいDeFiプラットフォームを選びましょう。
種類にはUniswapやCompound、Aaveがあります。

必要な場合は、資金をウォレットに移動させ、確認できた後にプラットフォームに預けると安心です。
資金の移動と預け入れが完了した後は、トランザクションを承認します。
すべての確認が完了すると、DeFiプラットフォームのサービスが利用可能になるので、利用者は、DeFiのさまざまなサービスを安心して利用できます。

DeFiサービスの利用を開始する

DeFiサービスの利用を開始するには、最初に仮想通貨の購入や保有が必要です。
仮想通貨の購入や保有の後は、選択したDeFiプラットフォームでアカウントを作成し、ログインしてください。
ログイン後は、利用したいサービスを選択します。

トランザクションを承認し、ブロックチェーン上で実行すると、DeFiを通じた金融活動が実際に始まります。

DeFiに関するよくある質問

DeFiについてのよくある質問は、DeFiの基本的な知識や、日常の利用に関連する質問が中心です。
初心者から上級者まで理解しやすいように、DeFiの課税方法や、DeFiの言葉の意味も含めて説明します。

DeFiの利益は資産の売買や利息収入として課税対象

DeFiによる収益は、資産の売買や利息収入として課税されます。
利用者は、DeFiトランザクションに関連するすべての税務記録を保持し、適切な税申告を行ってください。
税率は、利用者が居住する国によって異なり、一般的には所得税法の規定に従います。

DeFiは「Decentralized Finance」の略称で分散型金融の意味

DeFiは「Decentralized Finance」の略称で、直訳すると「分散型金融」です。
DeFiシステムは、中央の権力や仲介者が不要な状態で、金融活動を行えます。
DeFiはブロックチェーン技術を活用し、伝統的な金融システムに代わる新しい形の金融アプローチです。

DeFiの特徴は金融の自由度を高め、多くのユーザーに新しい選択肢の提供を可能にしました。

まとめ

DeFiは金融アクセスを民主化し、透明性とセキュリティを高める手段として注目されています。
しかし、スマートコントラクトの脆弱性や、市場の変動性のリスクも認識しましょう。
DeFiの特徴への理解と、適切な対処が必要ですが、実際に利用を開始する場合は、適切な手順で進めれば、DeFiへスムーズに参入できます。

正しい知識と準備をすれば、安全で効果的にDeFiを利用できます。